※本プレスリリース中の消費税記載は、発表時の税率に基づいています。その他記載の価格情報・製品情報は発表時点のものであり、変更されている場合がありますのでご注意ください。

アットマークテクノ、マルチOS対応ARM11搭載の超小型CPUモジュールを開発


2007年5月16日

システムハウスの株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市中央区、代表取締役 実吉智裕)は、WindowsCE/Linux/μITRONなどの主要な組み込み機器向けOSに対応した高性能ARM11 プロセッサ搭載の超小型 CPUモジュール「Armadillo-500」を開発しました。

「Armadillo-500」はアットマークテクノが従来から販売している小型ボードコンピュータ「Armadilloシリーズ」の最上位機種に位置付けられます。プロセッサにフリースケール・セミコンダクタ社製の最新鋭プロセッサ「i.MX31」を採用したことにより、従来製品よりも処理能力を3倍以上に引き上げました。i.MX31はCPUコアとしてARM11を搭載しており400MHz以上の高い動作クロックながらも低消費電力を実現します。また、ベクタ浮動小数点コプロセッサ、128KBの2次キャッシュメモリ、MPEG4エンコーダ、ビデオ出力、オーディオインターフェースなど多彩な機能が搭載されていることにより、従来シリーズでは実現が難しかったマルチメディア用途にも対応することができます。

「Armadillo-500」はi.MX31を中心に、組み込み機器に必ず使用される中核機能が、名刺の半分以下(34mm×54mm)という超小型サイズに集積されています。高度な製造技術が要求される中核機能が、超小型モジュールとして提供されることにより、機器設計者は周辺設計に集中することができます。また設計開発が容易で安価な基板を用いて拡張することができるため、多品種少量生産の組み込み機器のプラットフォームとして最適です。

「Armadillo-500」上で動作するOSには、豊富なオープンソースのソフトウェア資産を利用できるLinuxを採用しています。その他に、優れたGUIと開発環境を提供するWindows Embedded CE6.0や、リアルタイム制御に優れたμITRONなど、主要な組み込み機器向けOSにも対応しており、多様化している組み込み機器開発への要求に柔軟に対応することができます。 また、開発者向けには「Armadillo-500」と接続して使える開発用ベースボードが用意されています。開発用ベースボードにはUSB2.0(480Mbps)、ネットワーク、コンパクトフラッシュ、SD/MMC、オーディオ、VGA出力などのインターフェースが搭載されており、ベースボードの回路設計書やLinuxソースコード、ソフトウェア開発環境など開発のための一式がセット となって「Armadillo-500開発セット」として販売されます。

「Armadillo-500」の価格は100台/ロット時に20,000円程度、「Armadillo-500開発セット」は99,750円(税込)、出荷時期は2007年7月の見通しです。本製品は2007年5月16日〜18日に東京ビッグサイトで開催される「第10回 組込みシステム開発技術展 ESEC」にて展示されます。

株式会社アットマークテクノからのコメント

「Armadilloシリーズ」は、ARM7を搭載した初代モデルから5年、ARM9を搭載したモデルから3年経過し、「Armadillo-500」で更なる進化を遂げることができました。ARM11を搭載した「i.MX31」を採用したことによって、高機能ながらも更なる小型化を実現し、主要な組み込み機器向けのOSに対応することで、組み込み機器開発の多様なニーズに対して柔軟に応え られるようになりました。「Armadillo-500」は多品種少量生産が要求されるこれからの組み込み機器の開発に、大きく貢献できると確信しております。(代表取締役 実吉 智裕)

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社からのコメント

組み込み機器分野では、マルチメディアやネットワーク対応の高性能機器への需要がますます拡大しています。アットマークテクノ社が、弊社のi.MX31アプリケーション・プロセッサの高い性能を引き出し、高性能組込み機器の開発効率を高める超小型CPUモジュールを提供されることを嬉しく思います。アットマークテクノ社「Armadillo-500」の量産向けモデルを使用することで、開発者の皆様は複雑なボード設計から開放されるだけでなく、高度な実装技術を使わずとも、短期間での開発、そして製造が可能となり、製品の迅速かつタイムリーな市場投入に大きく貢献できると確信しています。(ワイヤレスグループ ジェネラルマネージャー 友眞 衛)

株式会社アットマークテクノについて

株式会社アットマークテクノは、 1997年11月に設立されたシステムハウスで、マイクロコンピュータを使用した組み込み機器のハードウェア/ソフトウェアの総合した開発を得意とし、Linux に対応した小型CPUボードを中心に、情報家電 向けに特化した技術開発をおこなっています。
同社についての詳細な情報は http://www.atmark-techno.com/ をご覧ください。

製品仕様

Armadillo-500

プロセッサ Freescale i.MX31L
ARM1136JF-S
I/Dキャッシュ 16KB/16KB
L2キャッシュ 128KB
ベクタ浮動小数点コプロセッサ
CPUクロック 400MHz
メモリ DDR SDRAM: 64MB
NORフラッシュ: 16MB
外形サイズ 34 x 54 [mm]

開発用ベースボード

メモリ NANDフラッシュ: 256MB
Ethernet 10BASE-T/100BASE-TX
シリアル RS232C 2ch, 230.4kbps (max)
汎用入出力 22bit (3V), 8bit (1.8V)
USB USB 2.0 Host 2ch (480Mbps対応)
コンパクトフラッシュ Type I/II 2ch (I/O, メモリカード対応)
SD/MMC 1スロット
画面出力 アナログRGB出力: D-Sub15ピン
オーディオ ヘッドホン出力、マイク入力
カレンダ時計 搭載(バックアップ機能付き)
拡張I/F 拡張メモリバス (16bit)
JTAG I/F Mictor 38ピン ETMコネクタ
標準20ピン JTAG
外形サイズ 98 x 146 [mm]
電源 DC5V±5%

対応OS

  • Linux
  • Windows Embedded CE6.0
  • μITRON

【製品写真 (イメージ)】

Armadillo-500

「Armadillo-500」と「開発用ベースボード」の組み合わせ

「Armadillo-500」の製品ページ

http://armadillo.atmark-techno.com/armadillo-500

※記載の商品名および会社名は、各社・各団体の商標または登録商標です。

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