Linuxに対応したボードソリューションの最上位機種「Armadillo-9」を開発
組込み機器開発のシステムハウスである株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、 代表取締役:実吉智裕)は、Linuxに対応したARM9 CPUボード「Armadillo-9」を開発しました。
「Armadillo-9」はアットマークテクノが従来から販売しているLinuxに対応したボードソリューション「Armadillo」シリーズの最上位機種に位置付けられます。プロセッサを従来のものからCirrusLogic社(米国)の最新鋭プロセッサ「EP9315」に変更したことにより、処理能力を3倍以上に引き上げたほか、初代「Armadillo」を購入されたお客様から要望の多かったビデオ出力機能とUSBインターフェースを搭載いたしました。ビデオ出力機能により、従来の主用途である計測・制御機器だけではなく、画面の付いたメディア端末のようなシステムも構築しやすくなります。また、USBインターフェースに対応したことで、市場に流通している豊富なUSB機器を使用して、容易な拡張ができるようになりました。 この他にも、メモリを倍増、ハードディスクインターフェースの搭載、浮動小数点演算の機能強化をした上、初代「Armadillo」と同じ大きさを実現しています。
また「Armadillo」シリーズは、オープンソース方式で開発されたオペレーティングシステムLinuxが搭載されていることも特徴です。今回開発した「Armadillo-9」にもLinuxが搭載されており、ARMプロセッサの高い互換性によって、Armadillo上で動作していたアプリケーション資産をほとんどそのまま引き継ぐことができます。
製品は開発キットを含んだ「開発者向けモデル」とボード単体の「量産向けモデル」があり、初年度は3000台の販売を見込んでいます。なお出荷開始は2004年9月頃を予定し、初代「Armadillo」も引き続き販売いたします。
「Armadillo-9」は7月7日から東京ビッグサイトで開催される「第7回組込みシステム開発技術展(ESEC)」の「組込みLinuxゾーン」にて展示いたします。
〔写真〕 Armadillo-9
■仕様一覧
プロセッサ | EP9315 ( CirrusLogic ) |
CPUコア | ARM920T - ARM9TDMI |
- 16kB(I)/16kB(D)Cache | |
- MMU | |
- 8-entry Write Buffer | |
システムクロック | CPUコアクロック:200MHz |
BUSクロック:100MHz | |
メモリ | SDRAM 64MB |
FLASH 8MB | |
Ethernet | 10Base-T/100Base-Tx |
シリアルポート | RS232C 2ch (max : 115.2kbps) |
汎用入出力 | 8bit |
コンパクトフラッシュ | TypeI/II 1スロット |
( I/O,メモリカード対応) | |
ストレージ | HDD I/F (2.0mmピッチ44pin) |
USB | 2.0 Full Speed (12Mbps) |
画面出力 | 最大解像度1024×768 D-Sub15pin |
タイマ | CPU内蔵 2ch |
カレンダ時計 | S-3531A (SII) |
バックアップ | カレンダ時計をバックアップ |
拡張バス | 16bitPC/104信号配列に準拠 |
基板外形サイズ | 90.2×95.9 mm |
電源 | 5V±5% |
■販売予定価格
Armadillo-9 (量産用モデル)
AN010-U00 : \47,250
Armadillo-9 (開発用モデル)
AN010-SDK : \50,000
※ 表示価格はすべて税込みの価格です。
■販売時期
2004年9月中
■アットマークテクノについて
株式会社アットマークテクノは、 1997年11月に設立されたシステムハウスでマイコンを使用した組込み機器のハードウェア/ソフトウェアの総合した開発を得意としています。Linuxに対応した小型CPUボードを中心に、情報家電向けに特化した技術開発を行っています。同社についての詳細な情報はホームページ http://www.atmark-techno.com/ で公開しています。