MP3再生機器開発がさらに手軽に画期的なインターネット・オーディオ組込み技術「At-Audio」 開発


IT(情報技術)開発の有限会社アットマーク(本社:札幌,代表取締役 実吉弘道,[http://www.atmark-techno.com/ ])は、このたび、多様な音声圧縮技術に対応できる、汎用の組込み機器向けインターネット・オーディオシステム「At-Audio」を開発、第一弾として、昨今インターネット・オーディオ圧縮技術として注目されている「MP3(MPEG-Audio Layer3)」に対応した再生ソフトウェアモジュール「At-MP」、およびインターネット・オーディオ開発ボード「At-Audio Board」を発表しました。 同製品は、中小企業総合事業団および通商産業省が開催する「ベンチャーフェアJAPAN2000」(2000年1月31日~2月1日まで東京都内の東京国際フォーラムで開催)にて、展示されます。

現在、「MP3」「TwinVQ」等をはじめとする音声圧縮技術を利用したインターネット・オーディオ配信が脚光を浴びています。「At-Audio」は、それらの音声圧縮技術に対応したオーディオアプリケーション開発を支援する、再生ソフトウェアモジュールと開発ボードの総称です。このシステムを使うと、再生アプリケーションを開発するだけで組込み機器を作ることが可能で、開発期間・開発コストを大幅に削減することができます。アットマークでは、今後インターネット・オーディオ市場への参入を考えている家電メーカや半導体メーカに対し、同技術を供給していく構えです。

今回発表した再生ソフトウェアモジュール「At-MP」は、世界的に広く採用されているTI社製DSP「TMS320C54x」上で、MPEG-Audioストリームをリアルタイムにデコードします。同DSPを採用した機器であれば、オーディオプレーヤに限らず、携帯電話やデジタルカメラ、セットトップボックスなどにも応用できます。 アットマークでは、今後、MPEG-Audioのエンコーダの開発、TwinVQやAACなどのフォーマットへの対応、また他社製DSPやCPUへの移植など、組込み機器の開発サポートを総合的に展開していきます。

インターネット・オーディオ開発ボード「At-Audio Board」は、「At-MP」をはじめとする再生ソフトウェアモジュールを動作させるためのボードです。ボード上に載せるソフトウェアモジュールによって、MP3、TwinVQなど多様な音声圧縮技術に対応できます。 「At-Audio Board」は、TI社製DSP「TMS320VC5410」を搭載、ラインアウト出力・ヘッドホン出力を装備し、ユーザが開発したアプリケーションで音声を再生、出力することができます。再生・巻き戻し・早送りなどの操作をするためのボタンや、スマートメディアのスロットなど、オーディオプレーヤの開発に必要な機能を一通り装備しており、開発時の拡張作業の手間を軽減できるのが特徴です。また、光ディジタル入力端子も装備しているのでリアルタイムエンコーダの開発も可能です。今後は、SDメモリやメモリースティックなど、他のメディアへの対応ボードも順次開発していく予定です。

有限会社アットマークは、札幌市を拠点として、米販売と情報機器開発を手がける、ユニークな道産子ベンチャー企業です。減農薬栽培の「ほしのゆめ」など、主に北海道銘柄の米販売を行う傍ら、ハードウェアからソフトウェアまで幅広く対応できる技術力をもとに、次世代情報機器の研究開発を手がけています。今後は、情報通信機器分野をさらに拡張していきたいと考えています。