スマートホーム標準規格Matter™対応を見据えてThread等の無線通信拡張ボードを開発 ~Linux対応CPUボード「Armadillo-640」向けのオプション製品~


アットマークテクノ

2023年6月28日

株式会社アットマークテクノ

スマートホーム標準規格Matter™対応を見据えてThread等の無線通信拡張ボードを開発
~ Linux対応CPUボード「Armadillo-640」向けのオプション製品 ~

Arm+Linuxの組み込みプラットフォーム「Armadillo(アルマジロ)」を提供する株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:實吉 智裕)は、スマートホームデバイスの相互運用性を認証する標準規格「Matter™」への対応を見据え、Thread通信やWLAN/BTに対応した3種のオプションモジュール製品を開発しました。

Matterは、次世代スマートホームのための標準規格としてConnectivity Standards Alliance(CSA)が策定したもので、2022年10月に発表、2023年5月にはMatter 1.1がリリースされました。以前のスマートホームデバイスにおいては、Google Nest/Home、Amazon Alexa、Apple HomeKit、Philips Hueなど各社独自の規格が乱立しており、異なる規格による機器を接続して運用するのは大変難しいことでした。この状況を打開すべく登場したのがMatterであり、すべてのスマートホームデバイスを相互に運用可能とする標準規格として注目を集めています。

CSAには現時点で世界550社を超える企業が参加しており、Matter対応として認証された機器数は既に1,000種を超えていますが、IoTのための無線通信規格Threadに対応した機器はごく一部に留まっています。Thread通信は低遅延であり、Threadデバイス群がメッシュネットワークを構成して通信エリアを広げられること、省電力であるためバッテリー駆動する機器にも適用しやすいことなど様々なメリットがあり、これから普及が広がる無線通信規格として有力視されています。Armadillo-640がThreadに対応することで、有線や無線LANによって接続された広域ネットワークとThreadネットワークを橋渡しする役割の「ボーダールータ」を簡単に構築することができます。また、Armadillo-640はIoT機器向けの専用OS「Armadillo Base OS」搭載という特長があり、長期に渡って運用が必要なホームサーバ機器に最適です。

今回開発したArmadillo-640向けのオプション製品では、WLAN/BTモジュールにLaird社「Sterling LWB5+」、Thread通信モジュールに加賀FEI社「EB2840AA2」を採用しています。EB2840AA2モジュールにはNordic Semiconductor製のnRF52840チップが搭載されており、モジュール内のファームウェアを書き換えることによりZigBeeやBT5(Long Range)といった通信規格への対応も可能です。オプション製品はSterling LWB5+とEB2840AA2の両方を搭載したモデルに、どちらか片方のみを搭載した2モデルを加え、3種をラインアップしています。1台から購入可能で、数量に応じたボリュームディスカウントもおこないます。これらの製品は、2023年7月中の発売を予定しています。

OP-A600-BTTHMOD-21 単体

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Armadillo-640との組み合わせ

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Armadilloシリーズは、グランフロント大阪で開催される「EdgeTech+ West 2023」 (主催: JASA、会期: 2023年7月27~28日)のアットマークテクノブース(小間番号:A-R24)にて、各種デモンストレーションと共に展示されます。

各モデルの仕様
製品名 Armadillo-600シリーズ BT/THオプションモジュールWLANコンボ対応 Armadillo-600シリーズ BT/THオプションモジュール Armadillo-600シリーズ WLANコンボオプションモジュール
型番 OP-A600-BTTHMOD-21 OP-A600-BTTHMOD-20 OP-A600-AWLMOD-20
WLAN/BT※1 Laird製 Sterling LWB5+
・IEEE802.11a/b/g/n/ac
・IEEE802.15.1 (BT5)
Laird製 Sterling LWB5+
・IEEE802.11a/b/g/n/ac
・IEEE802.15.1 (BT5)
BT/Thread※2 加賀FEI製 EB2840AA2
・IEEE802.15.4 (Thread/ZigBee)
・IEEE802.15.1 (BT5) LR対応
加賀FEI製 EB2840AA2
・IEEE802.15.4 (Thread/ZigBee)
・IEEE802.15.1 (BT5) LR対応
サンプル価格 11,800円(税込:12,980円) 6,800円(税込:7,480円) 7,800円(税込:8,580円)

[※1] WLANとBTの同時利用は可能
[※2] 標準状態ではThreadが使われるが、EB2840AA2をファームウェアの書き換えることによりZigBeeやBT5(LongRange)での通信も可能(排他利用)


プレスリリースのPDF版は下記より閲覧いただけます。

関連ページ

Armadillo-600シリーズ BT/THオプションモジュールWLANコンボ対応(Armadilloサイト)
Armadillo-600シリーズ BT/THオプションモジュール(Armadilloサイト)
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株式会社アットマークテクノおよび「Armadillo」について

株式会社アットマークテクノは、組み込みプラットフォームのリーディングカンパニーとして、独自ブランド「Armadillo(アルマジロ)」を展開しています。「Armadillo」は2001年に初代機を開発して以来、20年以上にわたり累計70万台を超える省電力CPUボードとその関連技術を提供し、データロガーや通信機器、産業機器の操作盤や情報端末など、多くの組み込み機器のプラットフォームとしてご採用いただいています。

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