省電力に特化! 最大2Wの電力で間欠動作するIoTゲートウェイを開発 ~ 電力自給型IoTシステムを低コストに実現可能 ~


アットマークテクノ

2021年1月27日

株式会社アットマークテクノ

省電力に特化! 最大2Wの電力で間欠動作するIoTゲートウェイを開発
~ 電力自給型IoTシステムを低コストに実現可能 ~

株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:實吉 智裕、以下アットマークテクノ)は、省電力に特化し、最大2Wの消費電力で間欠動作する「Armadillo-IoTゲートウェイ A6(以下、本製品)」を開発しました。山間部や河川敷など電源環境が難しい場所でも、小型で安価な太陽光パネルや蓄電池と組み合わせられるので、低コストに電力自給型のIoTシステムを実現可能です。

2014年に発表された「Armadillo-IoT ゲートウェイ」シリーズは、時代とともに進化を遂げてきました。昨今、AIや機械学習への期待を背景に、ゲートウェイ内での高度なデータ処理を行うエッジコンピューティングが注目を浴び、ゲートウェイの高性能化を推し進めてまいりました。一方で、高い処理能力を必要としないまでも、山間部や河川敷など電源環境の難しい場所でもセンサーデータを取得したいという需要も高まっています。一般的にIoTゲートウェイは様々なセンサーからデータを集めるという役割から、常時稼働を想定としており、省電力運用に特化した製品はほとんどありません。

本製品はNXPセミコンダクターズ製アプリケーションプロセッサ「i.MX6ULL」とタレスDIS製LTE-Mモジュール「EMS31-J」の省電力性の高い部品を採用するなど、ハードウェア構成から見直しつつ、搭載するソフトウェアの最適化や複数の動作モードを用意することで、省電力なIoTゲートウェイを実現しました。

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(1) 多彩な省電力モードと高速な動作状態への遷移、間欠動作の実現

本製品は複数の動作モードを持っています。シャットダウン状態(1mW)、通常のスリープ状態(100mW)、SMSメッセージ待ち受け状態(230mW)を選んで省電力モードに入ることができます。省電力モードからは各種の起床トリガーによりアクティブ状態(850mW)に遷移されます。最も省電力なシャットダウン状態からは10秒未満、スリープ状態からは1秒未満でアクティブ状態へ高速に遷移し、LTE通信が可能になります。最もLTEの電波状態が悪く、最大負荷の処理状態でも、最大2W以下の消費電力で動作し、省電力モードとアクティブ状態を容易に遷移させることによって間欠動作を実現しています。

(2) Linuxをプリインストールし、柔軟なハードウェア拡張が可能

Linux(Debian 10 “Buster”)をプリインストールしているため、Linuxのソフトウェア資産を活用しやすく、PythonやJavaScript等の環境でデータ処理を行うことができます。また、USB接続によってWi-SUNやEnOceanなどの無線規格にも容易に対応する他、組み込み機器の装置内でよく使われるUART/GPIO/I2C/SPI等の汎用インターフェースを有しているため、センサーや外部機器を柔軟に拡張することができます。

(3) ゼロトラスト・セキュリティ時代に向けて、セキュアエレメントを搭載

本製品にはNXPセミコンダクターズ製のセキュアエレメント「SE050」を標準搭載しました。国際電気標準会議(IEC)が策定する産業制御システムのセキュリティ要件「IEC62443-4-2」において、IoT機器に対してなりすましが困難な認証情報によるデバイスの認証と、耐タンパ領域(ハードウェアセキュアエレメント)への認証情報の格納と運用が求められており、セキュアエレメントを搭載することが欠かせない要件となっています。

本製品は、屋内設置向けの省電力ゲートウェイとして最適なC1モデルと、自由なハードウェア拡張に向いたU1モデルの2つの形態があります。いずれもACアダプタや開発に必要な各種ケーブル等がセットになった開発セットが29,800円(税別)で用意され、2021年3月末までに出荷開始予定です。2021年1月27日からインテックス大阪で開催されるJapan IT Week関西 IoT&5Gソリューション展のアットマークテクノブース(小間番号:9-62)にて展示されます。

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関連ページ

Armadillo-IoTゲートウェイ A6 製品概要(Armadilloサイト)
Armadillo-IoTゲートウェイ A6 製品モデル一覧(Armadilloサイト)

アットマークテクノおよび「Armadillo」について

株式会社アットマークテクノは、組み込み機器向けの省電力CPUボードとその関連技術を自社独自ブランド「Armadillo(アルマジロ)」として展開しています。「Armadillo」は2001年に初代機を開発して以来、データロガーや通信機器、産業機器の操作盤やインフォメーション端末など、さまざまな組み込み機器のプラットフォームとしてご採用いただいています。2014年には「Armadillo-IoTゲートウェイ」シリーズを開発、以降IoT時代にマッチする製品開発を推進し、2020年にはシリーズ累計で50万台超の出荷を達成しました。

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