エッジAI処理にも対応! NPU搭載のIoTゲートウェイを開発 ~普及型エッジAIゲートウェイとして低コストに量産可能~


アットマークテクノ

2021年9月9日

株式会社アットマークテクノ

エッジAI処理にも対応! NPU搭載のIoTゲートウェイを開発
~普及型エッジAIゲートウェイとして低コストに量産可能~

株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:實吉 智裕、以下アットマークテクノ)は、エッジAI処理に対応したNPU[※1]搭載のIoTゲートウェイ「Armadillo-IoTゲートウェイ G4(以下、本製品) 」を開発しました。エッジコンピューティングによるAI処理が注目される中、NPUを搭載したIoTゲートウェイが普及価格帯で提供されることにより、AIの活用シーンの拡大が期待されます。

202109_press_image-05

2014年に発表された「Armadillo-IoT ゲートウェイ」シリーズは、時代とともに進化を遂げ、本製品で4世代目となりました。近年、AIや機械学習への期待を背景に、ゲートウェイ内での高度なデータ処理を行うエッジコンピューティングが注目を浴び、より高い処理能力を求められています。AIの処理には、大量のデータを並列で高速に演算する必要があります。これにはCPUで処理するよりも、並列処理しやすいGPU[※2]やFPGA[※3]が向いているとされていますが、コストアップの要因になることの他、発熱も多く設置環境を選ぶため、エッジコンピューティングの分野では幅広く普及に至っていないのが現状です。
このような背景の中、本製品はNPU(AI処理に特化した演算ユニット)搭載の最新の[※4]SoCを採用することで、耐環境性(-20~+70℃)が高く、エッジAI処理に対応したIoTゲートウェイを低価格に実現することができました。

[※1] NPU: Neural network Processing Unit [※2] GPU: Graphics Processing Unit [※3] FPGA: Field Programmable Gate Array [※4] SoC: System on Chip

202109_press_image-03

(1) NPU搭載の最新SoC「i.MX 8M Plus」を採用、TensorFlow Lite等のフレームワークに対応

本製品は最新のNXPセミコンダクターズ製アプリケーションプロセッサ「i.MX 8M Plus」を採用しました。NPU搭載により高効率な演算を実現しながらも省電力を実現し、小型の筐体に納めることができました。NPUで演算支援できるAIフレームワークはTensorFlow Lite / ArmNNです。フルHDサイズ(1080p)のH.264エンコード/デコードの機能も用意されており、動画を記録しながらのAI処理も可能です。

(2) 多彩なインターフェース

2つのGigabit Ethernetの他、USB3.0、HDMI2.0aのインターフェースによる画像の入出力が可能です。また、筐体に入っていない状態(量産ボード)でも購入可能です。量産ボードではMIPI-CSI カメラインターフェース、LVDS出力、GPIO/I2C/SPI等の組み込み機器で一般的なインターフェースも用意されており、装置に内蔵するIoTゲートウェイとしても利用可能です。

(3) IoT機器向け新OS「Armadillo Base OS」を搭載

本製品はIoT機器向けに開発された新OS「Armadillo Base OS」を搭載しています。LinuxをベースとしたコンパクトなOSにコンテナアーキテクチャを採用し、標準でソフトウェアアップデートの機能が用意されています。IoT機器はPCやサーバー機器と比べても長く運用されることもあり、長期に渡って運用することを前提に開発されたOSです。

202109_press_image-06

「Armadillo-IoTゲートウェイG4」のシリーズ第1弾として、LANモデル開発セット(AGX4500-C00D0)は価格49,500円(税込)で2021年11月末ごろの発売を予定しています。今後はLTE/5G搭載モデルや接点入出力・RS485等のインターフェースを備えた各種モデルの発売が予定されています。 また発売に先立ち、今秋に開催予定の各ウェビナーで本製品について解説いたします。

〔写真〕本製品でリアルタイムに物体認識をしている様子

この製品に関するウェビナー講演の予定

2021年9月14~15日 エッジAIイベント2021(チップワンストップ主催)
2021年10月6日 i.MX8MPlusアプリケーションプロセッサ搭載製品発表セミナー(東京エレクトロンデバイス主催)

Armadillo-IoTゲートウェイG4 LANモデル開発セット の主な仕様

CPU NXPセミコンダクターズ製 i.MX 8M Plus
Arm Cortex-A53(1.6GHz)4コア
NPU 2.3TOPS
RAM 2GB(LPDDR4)
ROM 8GB(eMMC)[※1]
LAN RJ45×2(1000BASE-T, AUTO-MDIX対応)
USB USB 3.0×1(Type-A)
SD/MMC microSDスロット×1
ビデオ出力 HDMI2.0a(Micro-D)×1
セキュアエレメント NXPセミコンダクターズ製 SE050
入力電源 DC12V±10%
消費電力(参考値) 4.0W(定常状態)
動作温度範囲 -20~+70℃[※2]
拡張インターフェース MIPI CSI-2×1(カメラ), LVDS(4レーン)×1, USB2.0, CAN, UART, GPIO, I²C, SPI, I²S, PDM, LVDS, PWM 他
※ケース装着時は使用不可
外形サイズ 143×100.5×26mm[※3]
202109_press_image-04

2021年9月時点の情報です。製品発売までに変更となる場合がありますので予めご了承ください。

[※1] pSLCモードで動作します。
[※2] ただし結露なきこと。
[※3] 突起部分を除くサイズです。


プレスリリースのPDF版は下記より閲覧いただけます。

関連ページ

Armadillo Base OS に関するプレスリリース
Armadillo-IoTゲートウェイ G4 製品概要(Armadilloサイト)

アットマークテクノおよび「Armadillo」について

株式会社アットマークテクノは、組み込み機器向けの省電力CPUボードとその関連技術を自社独自ブランド「Armadillo(アルマジロ)」として展開しています。「Armadillo」は2001年に初代機を開発して以来、データロガーや通信機器、産業機器の操作盤やインフォメーション端末など、さまざまな組み込み機器のプラットフォームとしてご採用いただいています。2014年には「Armadillo-IoTゲートウェイ」シリーズを開発、以降IoT時代にマッチする製品開発を推進し、2020年にはシリーズ累計で50万台超の出荷を達成しました。

株式会社アットマークテクノの詳細情報
組み込みプラットフォーム「Armadillo(アルマジロ)」シリーズの詳細情報

本件に関するお問い合わせ

報道関係のお問い合わせ

株式会社アットマークテクノ 企画室
お問い合わせフォーム

購入に関するお問い合わせ

株式会社アットマークテクノ 営業部
お問い合わせフォーム


※「Armadillo」は株式会社アットマークテクノの登録商標です。その他本リリースに記載の会社名および商品名は、各社・各団体の商標または登録商標です。TM、®マークは記載していない場合があります。