※本プレスリリース中の消費税記載は、発表時の税率に基づいています。その他記載の価格情報・製品情報は発表時点のものであり、変更されている場合がありますのでご注意ください。

SDIO/SPI対応・ドライバソフトウェアをオープンソースにて提供---組み込み機器向けIEEE802.11b/g対応無線LANモジュール新発売


2008年9月30日

株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:実吉 智裕)は、SDIO/SPIインターフェースに対応したIEEE802.11b/g小型無線LANモジュール「Armadillo-WLANモジュール(アルマジロ ダブリュラン モジュール、型番:OP-WL11-01)」とその評価セット「Armadillo-WLAN評価セット(型番:OP-WL11D-01)」を発売します。

Armadillo-WLANモジュールは産業用途の組み込み機器を主なターゲットとした小型サイズ(24mm×38.5mm)の無線LANモジュールです。現在広く使われている無線LANモジュールは、大量生産向けの海外メーカー製無線LANデバイスを採用したものが主流で、少ロットで長期供給が求められるような産業用途の組み込み機器には採用しにくいケースが多々ありました。
Armadillo-WLANモジュールは、国内メーカーのローム株式会社(本社:京都市)が提供する無線LANデバイス「BW9419」を採用しています。SDIOインターフェースを備えているほか、安価なCPU向けにも普及しているSPIインターフェースにも対応しています。モジュールとしてTELEC認証を取得済みのため、無線LAN機能を組み込む際に煩雑な登録手続を行う必要がなく、多品種少量生産の組み込み機器開発に適しています。

Armadillo-WLAN評価セットは、アットマークテクノが提供しているARM11組み込みプラットフォーム「Armadillo-500開発セット」と組み合わせることで、手軽にArmadillo-WLANモジュールの評価・開発を行うことができます(※1)。
Armadillo-WLANモジュール本体のほか、本体をSDカードスロットに挿すための拡張ボード、アンテナ、Armadillo-500用のLinuxドライバソフトウェア(バイナリコード)が提供されます。このドライバソフトウェアは株式会社日新システムズ(本社:京都市)が提供している組み込みソフトウェア開発サービス「プロフェッショナルサービス Plus!」でオープンソースソフトウェアとして開発されました。ソースコードは開発元である日新システムズ社のWebサイトからダウンロード可能です(※2)。

Armadillo-WLAN評価セットは39,900円(税込)で2008年11月末に発売予定です。また、Armadillo-WLANモジュールは1万円以下(100台/Lot時)で2008年内に販売開始予定です。
発売に先立ち、幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2008」(2008年9月30日~10月4日)のローム社のブース(ホール8/No.8K33、半導体ゾーン)にて展示いたします。

Armadillo-WLAN評価セット
(型番:OP-WL11D-01/税込¥39,900)
Armadillo-WLAN
Armadillo-WLAN評価セットの同梱物:
  • Armadillo-WLANモジュール
  • SDカード型拡張ボード
  • アンテナ
  • 開発用CD-ROM


Armadillo-WLANモジュール
(型番:OP-WL11-01/オープン価格)
Armadillo-WLAN

Armadillo-WLANモジュールの主な仕様

無線LAN規格IEEE802.11b/g 2.4GHz帯 最大54Mbps
チップセットローム社製 BW9419
インターフェースSDIO/SPI
暗号化IEEE802.11i準拠(WEP64bit/128bit,TKIP, AES)
IEEE802.1xプロトコルをベースバンドLSIに搭載
アンテナ外付けダイバシティアンテナに対応
コネクタヒロセ電機 DF12(3.0)-30DS-0.5V
モジュールサイズ24mm×38.5mm
デバイスドライバArmadillo-500用(CPU: Freescale i.MX31)Linux対応



本製品発売に関して、関係各社は下記のとおりコメントしています。

ローム株式会社 KTC LSI開発本部

「なるほど!こんな無線LANの使い方があったのか!」と言っても過言ではないくらいに無線LAN搭載の電子機器が急増しています。しかしながら、無線LANを使ったシステム開発への敷居は相変わらず高いままではないでしょうか?
アットマークテクノ社が、ロームの無線LANモジュール「BW9419」の特長の1つである“ソフト的にもハード的にも簡単導入”をうまく活用した「Armadillo-WLAN 評価セット」および「Armadillo-WLAN モジュール」を発売することで、一気に無線LANへの敷居は低くなります。少ロットでも自由に無線LAN搭載システムの開発ができるので、電子機器の無線LAN化でユビキタス・ネットワーク社会に貢献できると確信しています。
(ローム株式会社に関する詳細は、http://www.rohm.co.jp/ をご覧ください)

株式会社日新システムズ 取締役 事業戦略室長 竹内嘉一

この度、ローム社製組込み用無線LANデバイスの「BW9419」を採用した「Armadillo-WLANモジュール」と「Armadillo-WLAN評価セット」の発売にあたり、当社がLinuxドライバを提供できることは非常に光栄なことと喜んでおります。当社は、長年組込み業界において、主にRTOSを中心とした組込みプラットフォームに精通しており、LinuxだけでなくμITRONやVxWorks、Windows Embedded CEなど様々な環境に対応できるリソースと経験を有しております。この度、「Armadillo-WLANシリーズ」を採用いただいたお客様に対して、様々なソリューションを提供でき、皆様の一助となることを確信しております。
(株式会社日新システムズに関する詳細は、http://www.co-nss.co.jp/ をご覧ください)

株式会社アットマークテクノ 代表取締役 実吉 智裕

関係各社のご協力のおかげで待望の製品ができあがりました。無線LANはゲーム機や携帯電話など民生機器で広く普及する反面、産業機器ではなかなか自由に搭載することのできない機能の1つでした。弊社の組み込みプラットフォーム「Armadillo-500」に「Armadillo-WLANモジュール」を組み合わせることで、従来では少量生産には敷居の高かった無線LAN機器を迅速かつ容易に開発することができるようになりました。開発しやすいプラットフォームを提供することによって、多様化するユーザからの要求に応える様々な機器が実現されていくことを期待しております。

株式会社アットマークテクノについて

株式会社アットマークテクノは、1997年11月に設立されたシステムハウスで、マイコンを使用した組み込み機器のハードウェア・ソフトウェアの総合的な開発を得意としています。Linux に対応した小型CPUボードを中心に技術開発を行い、ARM搭載の小型低消費電力CPUボード「Armadillo(アルマジロ)シリーズ」、Xilinx社製FPGAを搭載した「SUZAKU(朱雀)シリーズ」など、組み込み機器のプラットフォーム製品を提供しています。
詳細は http://www.atmark-techno.com/をご覧ください。


本件に関するお問合わせ先

■株式会社アットマークテクノ 営業部


※1 「Armadillo-500開発セット」は別売です。
※2 ソースコードは「Armadillo-WLAN評価セット」の発売開始後に提供される予定です。
※ 記載の会社名および商品名は各社・各団体の商標または登録商標です。
※ 記載の製品の外観および仕様は予告なく変更される場合があります。